731人が本棚に入れています
本棚に追加
「東君のお母さんって、本当に園美さんが邪魔だったのね」
「ち、ちがう」
「違わないわよ。じゃないと毛並のいいマダムが、こんなことまでできない。黙って立ち尽くしたお父さんのほうがよっぽどましよ」
違う。と言ってみたけど、確かに自信はなかった。ねーちゃんが駆け落ちしたと言った時の母さんの表情がそうさせた。
「まあ、こんなことができるなら、これからとっても役に立ってくれそう。ああ、なんだか久しぶりにわくわくする」
.
最初のコメントを投稿しよう!