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「南条君、確かに、あなたのお母さんに軽度の知的障害があるのは事実だけど、それを悪口の種にする人は、良くない人よ、そっちの方が間違っていることはこれから、絶対忘れてはいけない。
でも、あなたも忘れてはいけない。あなたのお母さんは、あなたにとってどうなのかそれが一番大事でしょう。南条君は、お母さんが好きよね? それにお母さんもあなたの事が大好き。そういうことを、ちゃんと言い返せるといいと思う」
「……、先生難しいよ」
「そう? 貴方になら、きっとできるわ」
澤村先生はにっこり笑った。先生が教えてくれたことの中で一番役に立っているのはこれだった。しいちゃんの障がいの事をからかわれたら、使えるカードだった。
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