東陸一《あずまりいち》

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「りーちゃんは、リアリストでつまらないね。『俺はミュージシャンになるからこんな家でてく!!』みたいな気概がないんだもん」 「ねーちゃん、そんな事言って、俺が出てったら困るのはねーちゃんだよ? 絶対婿養子貰わなきゃいけなくなるんだから」 「そうだった。りーちゃんがいてホント私、助かる」 4個上のねーちゃんが俺は大好きだった。 両親が忙しくても、ばーちゃんとねーちゃん。この2人がとことん俺を甘やかしてくれた。 小5の時にばーちゃんが死んでから、ねーちゃんは益々俺を甘やかして、そのねーちゃんが一番喜ぶのがこのやり取りだった。 元々跡継ぐつもりだったけど、ねーちゃんがこんなに喜ぶのが、俺はうれしかった。 .
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