東陸一《あずまりいち》

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「どうに、か……。あき……らめられる、と、おも……たけど、できな、かっ……たから。りーちゃん、おねがい……。このまま、で」 ねーちゃんの身体に触ってみたら、身体から出ているのは、血だけじゃなかった。 ぐにゃりとした、温かいものを感じて、パニックになった。 「ああああああーっ!!」 「り……ちゃん、ご、めん、ね」 「救急車、救急車、呼ぶから、絶対」 「よば、ないで、ね………」 押し問答を繰り返していくうちに、ねーちゃんの血はどんどん流れていく。 .
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