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◇◆◇
「どうする?」
夜。桃花と鈴花の部屋。
ベッドの上に寝転がりながら桃花が鈴花に問う。
「今日の稲葉さんの話?」
お風呂上がりで濡れた髪をタオルで拭きながら鈴花が答える。
「そ。暁は反対みたいだけど。」
天井を見つめながら言う桃花にドライヤーに手を伸ばした鈴花は思案するような顔をしながら無言で髪を乾かす。
ゴーっというドライヤーの音だけがしばし部屋を満たす。
しばらくしてドライヤーの音が止み、熱を持ったドライヤーを机の上に置くと鈴花は桃花が寝転がっているベッドにすとんっと腰を下ろす。
桃花が体を起こし、隣に並んで座ると鈴花は話し始めた。
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