自己満足は嫌い

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ “俺はね、あの人、 好きじゃないんだ” 怒りをはらみながらも、 まだ何か抑えたような 誠司の声が、耳から離れない。 久しぶりに落ち着いて 自分のデスクで 仕事をしてるっていうのに。 手元の書類を眺めては目が滑り、 また読み直す……なんて 効率の悪いことをさっきから 何度もしている。 ……誠司が拓海さんのこと、 好きじゃないだなんて。 そんなこと、初めて聞いた。 そう、あたしにとっては それもショックな話だ。 あたしが、 拓海さんと付き合っていたからって。 あたしのことを 誠司がずっと好きだったからって。 それで、兄弟の仲に 亀裂が入ったり するものなんだろうか。 きょうだいのいないあたしには、 判らない。 .
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