自己満足は嫌い

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  「原稿見せてください」 「うわー…… オッサンの与太話に付き合ってくれない。 うわー…… モテなさそうな女の子の典型……」 キロ、と強く睨むと、 木島さんは深追いせずに 「ハイハイ」と笑って 封筒をテーブルに出した。 「志緒ちゃん、何食う?」 「え?」 「買ってきたげるから、 その間に見てなさい」 「……あ……すみません、 じゃあ、カツ丼を」 「……働く若い女性はすごいね」 言いながら、 木島さんは立ち上がった。 テーブルの上にスマフォを 忘れて行ったので 声をかけようとしたけど、 壁紙がやたら高画質な 幼女の満面の笑顔。 .
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