自己満足は嫌い

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  真っ黒のハートの中に、 銀の王冠に囲まれたクロス。 そのクロスには鍵がかかっている。 クロスと鍵の部分に 紫と赤と黄色の濃淡で 3パターンあるのは、 3人の髪の色に合わせて。 ベタだけど、 一目で判ってもらいたいものは ベタであればあるほどいい。 うんうんと頷いていると、 木島さんが戻ってきた。 「ほい、お待たせー」 「すみません、大先輩にこんな」 「いえいえ。 俺が女の子に世話焼くの好きなの、 知ってるでしょ」 ハイ、と笑いながらトレイを受け取った。 見ると、木島さんも同じもの。 ……こういうさりげない気遣い、 ホント感心する。 .
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