自己満足は嫌い

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  「で、どうかな」 「発注通り、ばっちりです。 本当にありがとうございます」 「わ、よかったー。 売れっ子さんだからね。 いつも以上に頑張ったよー」 ニコニコと微笑む木島さんは お箸をパキンと折り、 当然のように差し出してくる。 お礼を言って受け取ると、 木島さんも自分のお箸を手に取り、 パキンと割った。 板についているというか、 自然というか……。 編集の押尾課長が 全然こんな感じじゃないから、 男の人も色々だなーと思った。 「最近、忙しいの?」 ひょいぱくひょいぱくと ご飯を口に運びながら、 木島さんはふとそう訊ねてくる。 .
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