自己満足は嫌い

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  ……木島さんは、 就活中のストレスで 貧血を起こしていた あたしを助けてくれた。 あの時、この人が アクセルシフトに仕事で 訪れていなかったら、 あたしは面接に こぎつけることもなく、 試験さえまともに受けられず 別の仕事をしていたかも知れない。 気さくな人だから、 こうして気兼ねなく話せるけど。 肝心なところで、この人には 逆らっちゃいけないっていう 感じがあたしの中にある。 「で、相手どんなの」 もうあたしに相手がいることを 決めつけて話す木島さんの目が、 爛々と輝いている。 「相手かどうか、 判らないですけど……」 「へ? 何それ」 .
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