第1章

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「君も災難だったね」 白いベットの上に座った少年の頭には包帯が巻き付けられる。 外は静か、窓からは緑の葉を持つ木が見える。 「俺も驚きましたよ」 少年は苦笑いをする。 「出来たよ」 包帯は少年の頭にしっかりと巻かれた。 「ありがとうございます」 頭の包帯に手を添えながら感謝の言葉を出す少年。 ここはある街にある小さな病院。 大きな通りがなく、街中より少し離れた場所にあるが、自然があり、人が良いので地元の人には人気の場所である。 「それじゃあ、私は用があるから後は春名さんに任せるよ」 そう言うのはこの病院の医師。 気さくな中年男性で、あらゆる人から人気があり、診察等で忙しい。 頭を巻くように出していた包帯を簡単に片付けると急いでこの場所、診察室を出ていった。
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