第1章

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部屋はカズヤが案内されたものとほぼ同じ。 しかし部屋の中にはあらゆる機械が置いてあった。 吸い込まれるように足が動く。 ベットには膨らみがある。人が寝ているのだ。 規則正しい機械音の中、眠り続ける一人の少女。 黒い髪が肩まで伸びている。顔つきは幼いが、カズヤと同じくらいの年だろうか。 寝息もなく、少女は目を閉じている。 「なんだろ、この子……」 カズヤの手が自然に伸びる。 手が髪に触れたときだ。 「あっ、ぐあぁっ!」 衝撃が走る。 内側からガンガンと叩かれている感じ。 頭を両手で押さえ、なんと体勢を維持しようとするも、抵抗は虚しく、カズヤの体は床に横たわった。
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