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「彼女って…このトカゲもどきのことか?」
膝の上にいるトカゲもどきを凝視する。
ふしぎそうな眼差しで俺を見ているが…あぁ、確かに首に水玉のリボンをしている。
「まったく…。彼女は、トカゲもどきなんて変な生き物じゃないよ、グリーンイグアナ。」
話ながら、髪を拭き終わり、ドライヤーをかけてくれる。
「数あるメスのグリーンイグアナの中で、一番美人さんの子を選んだの。オードリーちゃんて言うんだよ。」
オードリー…と俺はつぶやき少し考える。あぁ、確かお笑い芸人にいた。
確かピンクのベスト着た…あぁ…あれだ、間違いない。
俺は人差し指を立てて、
「トゥースっ!ってヤツだろ?」
ニカっと笑って答えると、久遠は…何それ?と不思議そうな顔をした。
俺は驚いて必死にそのお笑い芸人を勧めてみたけれど。
あっそう。と一言で終わってしまった。
俺は…スゲー頭が悪いことを久遠にアピールしてしまったようだ。
「オードリーちゃんの名前はね、この女優さんから頂いたんだ。
そう言って、古めかしいモノクロ映像の写真のついたDVDを俺に見せた。
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