第2章 バッカスの世話係

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『山吹くん知らないの?』 『バッカス、デビュー前からすっごい人気なんだよ』 誰が誰かぐらい 大学の女の子たちに聞いてくるんだった。 羨ましげに指を咥えてこちらを覗きこむ サークルの女子たちを尻目に。 「すみません……」 僕はもう一度謝る。 「しょーがねーよな?おまえに知名度あるの俺だけだもん」 と――。 「悠月さんっ……」 からかうように 隣から僕の肩を抱く腕。
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