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次の日。
コーヒーを入れようと給湯室に入り、携帯を開いた。
『昨日はごめん。』
咲哉からのメール。
だけど、返す気にならない。
『先の見えない恋愛って辛くない?
俺はそーゆーの耐えられない。
綾ちゃん、勇気あるよね♪』
マスターの言葉。
勇気なんてない。
ただの独りよがり。
家に帰ってからひたすら考えた。
この恋をいつまで続ける気なのだろうと。
『ハッピーエンドなんかいらないんだろ?
側に居られればいいからとか……』
瑛二くんの言葉。
「…はー……」
携帯を閉じてため息をついた。
「どうしたの綾。」
「わっ!」
背後から同僚の夏帆の声。
「あ…いや別に。」
「ふーん?
あ、ねぇ今日の夜空いてない?
一人足りないんだよね~合コン!」
合コン……。
「…空いてないこともないかな。」
「え!ホント!?
綾がOKなんて珍しー!
何なに?彼氏と喧嘩でもしたの?」
「そんなことないけど…。」
なんか昨日瑛二くんに出会ったせいか、他にも目を向けてみよっかなって気になってる。
変なの。
「ふーん?
ま、既婚の彼氏なんか捨てて次に行こうよ!」
「夏帆、声が大きい。」
しばらく合コンの話をしながらコーヒーを入れ、合コンが終わったらマスターのお店に寄ってみようと思った。
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