第1章

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次の日。 コーヒーを入れようと給湯室に入り、携帯を開いた。 『昨日はごめん。』 咲哉からのメール。 だけど、返す気にならない。 『先の見えない恋愛って辛くない? 俺はそーゆーの耐えられない。 綾ちゃん、勇気あるよね♪』 マスターの言葉。 勇気なんてない。 ただの独りよがり。 家に帰ってからひたすら考えた。 この恋をいつまで続ける気なのだろうと。 『ハッピーエンドなんかいらないんだろ? 側に居られればいいからとか……』 瑛二くんの言葉。 「…はー……」 携帯を閉じてため息をついた。 「どうしたの綾。」 「わっ!」 背後から同僚の夏帆の声。 「あ…いや別に。」 「ふーん? あ、ねぇ今日の夜空いてない? 一人足りないんだよね~合コン!」 合コン……。 「…空いてないこともないかな。」 「え!ホント!? 綾がOKなんて珍しー! 何なに?彼氏と喧嘩でもしたの?」 「そんなことないけど…。」 なんか昨日瑛二くんに出会ったせいか、他にも目を向けてみよっかなって気になってる。 変なの。 「ふーん? ま、既婚の彼氏なんか捨てて次に行こうよ!」 「夏帆、声が大きい。」 しばらく合コンの話をしながらコーヒーを入れ、合コンが終わったらマスターのお店に寄ってみようと思った。
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