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………そして。
「…ん………。」
ラウンジから出て、ホテルのエレベーターの中で、咲哉が唇を重ねてきた。
求められる……。
そういうことがご無沙汰だったあたしにとって、そのキスは刺激的だった。
酔った勢いで、咲哉とホテルの一室に入った。
シャワーを浴びながら、少し冷静になる自分。
彼氏がいないあたし。
同級生とはいえ、咲哉は既婚者。
体だけでも、やっぱりやめたほうがいい。
シャワールームから出て、先にシャワーを浴び終わってベッドに横たわる咲哉の横に、ベッドから脚を下ろした状態で座るあたし。
あたしはため息をついた。
「…ねぇ、やっぱりやめない?」
「んー?なんで?」
咲哉はあたしの腰に腕を回した。
…ドキ………。
「岡田くん結婚してるし、やっぱりこーゆーのは……。」
しどろもどろ話すあたしを気にもしないで、咲哉は起き上がって、あたしの背後からバスローブの胸元に手を入れた。
「……っ。」
ビクッと反応するあたしに、
「可愛いね綾ちゃんは。
スレてなくてさ……。」
咲哉はあたしの耳元で囁いて、耳を甘噛みした。
「…や……。」
言葉とは裏腹に、あたしは咲哉に唇を奪われ、押し倒された。
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