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ピピピ!ピピピ!
うるさい・・・7時にセットしてある目覚ましが私の耳を一定時間ごとに襲い続けてくる。
布団から腕だけを伸ばして目覚ましの攻撃を止めようとする、2.3度空を切ったところで撃退成功。
のそり・・・とゆっくりした動きで起き上がる、カーテンから日差しが漏れて的確に私の目を狙ってきた、思わず顔を背ける。
枕に顔をうずめて2度寝の準備をしていると
控えめなノックの音と共に
『姉さん、朝ですよ、起きてください』
ドア越しに妹の声が聞こえてくる。
黙っていると今度は
「起きてください姉さん」
「わひゃい!?」
耳元から声が聞こえてきた。
奇声を上げながら思わず飛び起きると、すぐ近くで無表情で私の顔を覗き込んでいた妹の顔があった。
「お、おはよう」
「おはようございます、パンは一枚でいいですか?」
「うん、お願い」
妹は無表情のままで「はい」と答えると、音もなく部屋から出て行った。
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