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お皿にはポテトが2本、僕は1本手に取りくわえる、さっきのより短い…しかしリュウトは気にしない、何も言わず唇を重ねペロッと舌でポテトを奪っていく。
「最後の1本はルナにあげるよ」
リュウトは微笑みながら言うと最後の1本を口にくわえる。店内はいつの間にか客が増えて賑やかになっているが僕とリュウトのいる端っこの席は人目にはつかない。
「………」
僕は少し身を乗り出し唇を重ねる、先ほどのリュウトのように舌でポテトを奪おうとしたがリュウトがポテトを食べてしまい僕の舌はリュウトの口の中で迷子になる。やがてリュウトの舌に救出され唇が離れると銀色の糸が僕とリュウトをつなぐ。
「ごめん食べちゃった、ポテト追加する?」
「いい、リュウトさんも塩味だし」
向かい合って座っていた僕とリュウトは並んで座り直しもう一度唇を重ねる、お互いの唇についた塩を舐めとるように長い優しいキスだった。
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