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「えぇぇぇえ!!!?昨日の彼女ともう別れたの!?」
「うるさい。」
「仕方ないよ爽太。瞬はモテるんだから。」
「うっ、良太ぁーっ!」
デジャヴ。昨日の今日で同じようなことを言っている。
俺は毎回、彼女と別れたことを二人に報告する。いつからかは俺も分からないけど、毎回毎回爽太がしつこく聞いてくるもんだから、自然とそうなっていった。
ギャーギャー騒がれるとうるさいからと思って報告してたけど、今回は初めて、新しい恋人のことを隠した。
「さ、さ、」
「あっれー?鈴村くんだぁーっ!かっこいいー!!!」
「あ、こ、こんにちは。あの、ささ...」
「鈴村くん可愛いーっなんでいるのぉー?」
「あ、さ、ささ、佐々木くん...」
教室の入口が騒がしい。女ってなんでこんなに甲高い、耳障りな声で騒ぐのだろうか。
「あれ、あいつ隣のクラスのやつだ!」
「ん?あぁ、鈴村くんじゃないかな?」
ん...?聞いたことある名前だ。鈴木?鈴村、鈴村...?すずむら...
ガタッ
「ん?瞬、どうしたんだ?」
「ちょっと」
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