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しばらく考えてから、鈴村は勢いよく顔をあげた。
「あ、あの!じ、自己紹介、はどう、ですか?」
「自己紹介か、確かに俺鈴村のことしらないし、いいな。」
「よ、よかった...」
「えーと、俺は佐々木 瞬(ささき しゅん)。2年1組で、部活はやってない。趣味はジョギング。休みの日とかはフルマラソンやったりもしてる。あとはー、まぁ知りたいことあったら聞いて。」
「あ、うんっ。ぼ、僕は鈴村陽平(すずむら ようへい)。2年2組です。部活は園芸です。えと、趣味は読書と映画鑑賞かな、特技は園芸です。」
意外にもスラスラと自己紹介をしていったことに驚きを感じつつ、こいつがどんな奴なのか、なんとなく分かった気がした。
「陽平か。よろしくな。」
「!!!?よ、よよ、陽平って...!?」
「あぁ、付き合ってんだろ、俺たち。嫌か?」
そう聞くと、陽平は頭を大きく横に振って、満面の笑みを浮かべた。
「あ、ありがとう、瞬くんっ...!」
その笑顔が可愛くて、なんだか俺は変な気分になった。
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