62人が本棚に入れています
本棚に追加
今頃、2人で何してるかな。
「....でねー?」
ゲーセンいって、ラーメン食いてぇ。
「...それからー」
あー、今日晩飯何にしよ。
「ちょっと瞬くん?」
「あー、ん?」
「私の話、聞いてる?」
「えーと、なに?」
「もぅ、なに考えてんの?彼女と一緒にいるのに! もういい! 瞬くん私のこと好きじゃ無さそうだし、別れよ!」
そう言って、彼女は一人で帰っていった。
なんだよ、一人で帰るなら俺は二人と帰ればよかった。
ため息をついて、俺は駅に向かった。すると、電柱からニュウッとでかい影が現れた。
「うわっ」
「あ...佐々木...瞬くん?」
「えーと、そうだけど、あんたは同じ学校だよな?」
でかい男はこくんと首を縦に振ってから、俺の目を見つめた。
「俺、佐々木くんの隣のクラスの鈴村、です。」
なんだか、不思議な雰囲気を持った奴だ。真面目そうで、大人しそうで、でもすごく整った顔で、背も高い。俺は175くらいあるけど、こいつは優に180を超えていそうだ。
「なんで、俺の事知ってんの?」
「佐々木くん、誰の告白も断らないって、有名。」
あぁ、なるほど。俺は一部で遊び人と呼ばれているらしい。まぁ否定はしないし、気にもしないけど。
「そう。で、なんか用?」
そう聞くと、でかいやつ、鈴村は少し俯いて黙り込み、そして意を決したように俺を見つめてきた。
最初のコメントを投稿しよう!