第1章

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   だけど、互いが十パーセント同士の好きで付き合い始めたって、いつかは百パーセント同士になるかもしれない。  私たちは、そうなるべきだったんだと思う。  だけど、実際には違っていた。  恋愛関係が始まっても、好きな気持ちは少しも上昇しなかった。少なくとも私は、十パーセントから少しも動かなかった。  それどころか、今は十パーセントかは下降し限り無く〇パーセントに近い状態。  この恋愛において、私は自分を正当化するつもりは無い。だけどやっぱり、この関係は始めるべきじゃなかったと思う。  あれだけの失恋をしたのだから、反省したり慎重になるべきだったのかも。  勇人は、私がどんな人間かも良く知らずに、岡田さんの言葉に引きずられ結果的に私に告白してしまった。  私は私で、はっきり意思表示せずに流され告白を受けた。  そんな私たちでも、上手く行く道はあったのかもしれない。
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