第1章

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   コンビニの冷蔵庫のお酒コーナーは、超定番商品以外は入れ替わりが激しい。  どんなに気に入っていても、ある日突然に消えてしまうのは避けて通れない。  お店の人に、復活をお願いしても受け入れられないだろうし。  つまり私のお気に入りは、取り扱いしなくなったのだ。  じゃあ、そのメロン味の缶入りチューハイや、他の缶入りカクテルにするかって気分にならない。  あれを飲んでってつもりだったのに。  もう、【カップ オア グラス】に行くしかないのかな。そんな事は無いのに、コンビニで妥協が出来ずにそう考えていた。  結局は、あのお店に行きたいだけなんじゃん。  そんな突っ込みが、どこからか聞こえてきそうだよ。 「とにかく飲み過ぎないようにして、話しだけ聞いてもらおう」  そんな言い訳をして、私はコンビニを出た。      
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