死線

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翌日、私はマンションの屋上へと足を進めていた。 人間として全てを失った私に生きる意味などーーない。 私の目から一筋の涙が頬を伝うのが分かった。そして私は静かに目を閉じる。 もしも……もしも死後の世界があるのなら、私は悪霊になって、あの男子生徒、クラスの全員を殺してやりたい。 ーーだって奪われたんだから、今度はこっちが奪ってもいいよね? そして私は屋上から飛び降りた。 ーーーー 数日後、八島花子のクラスの生徒全員が醜い姿となって、教室で発見された。 その学校では『八島花子の祟り』だという噂が広まり、そして都市伝説となって、日本全体に伝わった。 その都市伝説を見た誰かが言ったそうだ。 ーー八島花子は越えてはならない一線を更に越えてしまったのだ。
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