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「…なぁ。
俺たち、…そろそろちゃんと付き合わないか?」
情事を終えて間もない彼女の肩口に唇を這わせながら
そう呟くと
まだ身体に力が入らないのか、
彼女は声にならない声を漏らした。
「…ん……
もう…だめっ…てば……」
その声にすら
官能的に反応してしまう俺は
どうしようもなく
彼女にハマってしまっているらしい。
しばらくすると
腕の中に収まっていた彼女は、するりとベットから抜け出した。
そのベットの軋みに
眠りに落ちかけていた俺は再び意識を取り戻した。
「…帰るの?」
「…えぇ」
「今日くらい、泊まっていけばいいのに…」
「…今日が、他の日常と何が違うの?」
いつも帰っているでしょう?
そう言いながら
一枚一枚
布を身にまとっていく。
相変わらず言うこともキツイ。
「じゃあね」
そう言うと、
こちらを伺う気配もなく、彼女は去っていった。
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