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芽衣子と出逢ったのは
半年ほど前。
大学の入学式の日だった。
高校からの友人であった太一と一緒にオリエンテーションに向かい
だらだらと学校の説明を聞き
終了すると同時に講義室を出ると
押し寄せる人混みに足元を取られた。
「うわ、あっぶね」
「……いたっ」
え?
振り返った俺に、怪訝な目を送る女がいた。
「あっ!ごめん!」
彼女の足を踏んでしまったらしく、急いで足を退かし、平謝りで謝った。
その時の女の子が、芽衣子だった。
その瞬間だった。
俺が芽衣子に惚れたのは。
いわゆる一目惚れ。
一目惚れなんてするはずない、と豪語していた俺
…だったけど、
その考えが一瞬にして崩れ去った。
芽衣子は決して可愛いと思える表情をしていたわけじゃなかった。
足を踏んでしまったことに対して
俺を思い切り睨んでいたし。
それでも
芽衣子はその場にいた男らの視線を独り占めしていた。
綺麗な黒髪のロングヘアに、くっきりなパッチリ二重
瞳は少し茶色くて、はっきりした顔立ち
雰囲気は大和撫子なのに、どこか欧風なイメージを持ち合わせた彼女。
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