変 更

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翌朝。 遅めに起きて、朝食を食べ学校へ。 途中、久美からメールが。 ・・・・・・・・・・・・ 美優へ おはよう、昨日の火事すごかった。 そっちは大丈夫と思うけど、念の為、確認! 久美 ・・・・・・・・・・・・ 大丈夫と返信のメールを返した。 学校に着き、部室に行くと由香が来ていた。 「おはようございます。会長、疲れていないですか?」 「少しね。それと、これお土産。直子さんとお揃いのキーホルダー」 「わー、可愛い。有難う御座います」 「直子さん、遅いわね」 美優が時計を見ると、10時を過ぎていた。 「会長。一応、電話入れてみます」 電話を掛けた由香であったが、 「繋がりませんね」 「由香さん、時間がもったいないから、早目に職員室行きましょう。そのうち来るでしょう」 二人は美優の担任の所に行った。 「先生、おはようございます。部員と来ました」 「おう。ここじゃ落ち着かないから部室で話すか」 部室に入って、輪になって座った。 美優の担任は、言い辛そうに口を開いた。 「言い辛いんだが、倶楽部の顧問を、小池先生から引き継ぐ事になりました」 「小池先生は、どうしたんですか?」 美優は質問した、少し間を開けて、 「小池先生は亡くなった」 「いつですか? 何でですか?」 動揺した美優であった。 諭すように担任は、 「林間学校の登山の日、足を滑らせて沢に転落して亡くなった」 一瞬の沈黙が、 「それと、倶楽部の運営だがスポンサーの契約は切ったからな。利益の発生しないSNS発信で行う様に」 由香が聞いた 「スポンサーって何の事ですか?」 「スポンサー契約は、小池先生がしてたみたいだ」 間を開けて、 「情報発信は、一度止めて。新しく立ち上げて欲しい」 「ゼロからやり直すのか」 美優は残念そうに言った。 担任が、 「今日も更新になっているから、早目に切ってくれな」 「えー。もう、更新してないんですが」 由香が答える。 「そんな訳無いぞ『マッチを擦って、火の消える間に願い事を言いましょう』って更新されているぞ」 由香がパソコンを立上げ、サイトにアクセスすると、 「本当だ!」 三人でパソコンを覗き込む。 「一体、誰が更新したんだろう?」 由香が言った。
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