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ピンポーン!
久美が来た。
「入って」
久美をリビングへ案内し、お菓子とジュースを出した。
「落ち込んでるんじゃないの?」
「大丈夫よ、ここで踏ん張らないとね!」
元気に美優が答えた。
「それでなくちゃ、ね!」
「テレビでも見ようか」
美優は、テレビのスイッチを入れた。
「あれぇー?」
久美が変な声を出した。
「どうしたの、久美」
「この学校、うちの学校じゃ?」
見覚えのある校門が映っていた。
「美優、音もう少し大きくして!」
音を大きくして、二人画面に釘付けになった。
リポータが、
『女子高生が、先生を崖から突き落とし、自分も崖から転落という事件の真相は?』
画面が切り替わり、スタジオに。
説明はこうだった。
SNSでお金を稼いでいた教師を強請り、口論となって崖から転落した教師は死亡。女子高生は記憶障害で、真相は究明されてはいないが、警察の見立てはほぼ間違いないだろうとの事だった。
美優は、テレビを消した。
久美が慰めるように、
「色々あって、大変だね。美優、応援しているからね」
「ありがとう。久美」
「友達だからね・・・」
その時、久美のスマホが振動した。
久美は画面を確認して、
「美優、こんな時でも更新して大変だね」
「え、何にもしてないわよ!」
「でも、これ・・・」
美優にスマホの画面を見せた。
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