帰らない

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「どうだった久美!」 心配な声で美優が聞いた。 「ご飯食べてから。もう一度、来いって」 「三人で行きましょうかね」 優花が提案した。 「そうね。三人で行きましょうか」 晩御飯を食べた三人は、テキパキと後片付けをして、担任の所へ。 久美が口を開いた、 「加奈子は、まだ帰って来てません」 担任は、少し考えて。 「実は、2キロ先の沢で発見された学生がいて、加奈子らしいんだ」 「大丈夫なんですか?」 心配そうに久美が聞いた。 「大丈夫なんだけど。衰弱が激しくて記憶がハッキリしていないそうだ。体力が回復して検査しなければ解らないと・・・」 間をおいて担任が話を続ける。 「加奈子の荷物を持って帰るから、頼みますね」 重い足取りで、バンガローに戻った三人。 加奈子の荷物をまとめて、キャンプファイヤーの行う広場へ。 楽しめない・・・ バンガローに戻り。 懐中電灯の灯りが唯一、頼りだった。 「眠れないね。なんか」 久美が言った。 「私、なんか怖い!」 「優花、大丈夫よ。三人でいれば」 「うん」 美優も恐怖は感じていたけれど、頑張っていた。 「優花、この灯りは点けて寝よう。久美もいい?」 「そうしましょう」 三人はベッドに、もぐり込んだ。
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