帰らない

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先生達のバンガローに着いた三人。 「さあ好きなベッドで寝ろよ」 三人は、空いているベッドに入って眠りについた。 翌朝。 三人は、短い時間でも安心して熟睡できた。 先生達は、皆起きている様子だった。 三人は一緒に、先生達に挨拶をして、自分達のバンガローに戻った。 「久美、小池先生いなかった様な感じがしたけど?」 「小池先生? そういえば見なかったね」 優花が、 「小池先生は、化粧でもしてたんじゃない」 「そうだね」 美優は、納得しようとした。 三人は、バンガローについて恐る恐るドアを開けた。 変わった様子が無いみたいなので、急いで荷物を纏めて外へ出た。 加奈子の荷物は、久美が纏めた。 外のテーブルの上に荷物を置き、 「朝食どうする? 食べたく無いでしょう」 三人は食べる元気が無かった、時間が来たのでバスへ乗り込んだ。 加奈子の事があったので、みんな少しテンションが下がっていたが、疲れが出たので殆どが生徒が寝ていた。 途中のパーキングで昼食休憩。 「美優、美優、起きて」 久美に揺らされて、目が覚めた。 「どこ、ここ?」 「パーキングよ、昼休憩してこよう」 「はーい」 久美と二人、トイレにより建物の中にあるフードコートで、ハンバーガーのセットを食べていた。 隣のテーブルに、2組の同級生が座った。 「大変だったでしょう。お互い様だね」 話しかけてきた同級生に久美は、 「少し落ち着いたわ。そっちも大変だったよね」 同級生が 「そうなの、先生も急に消えて」 「先生って、小池先生が?」 ビックリした声で美優が聞いた。 「ビックリでしょう。副担任は、急用って言ってたけど。荷物を残して帰る筈無いでしょう。クラス中で消えたって噂しているの」 久美は、 「そうなんだ」 同級生も、ハンバーガーを食べ始めた。 「久美、やっぱり小池先生はいなかったんだよ」 「そうみたいね。でも、急用って?」 「本当に不思議な林間学校だね」 美優は、セットのジュースを飲み干した。 バスに戻る途中、売店でお土産を買ってバスに戻った。 学校に到着し、皆それぞれ帰っていった。 帰り際、担任に呼び止められた。 「明日、部員と一緒に集まってくれないか」 「倶楽部ですか?」 「そう、部員も一緒に来てくれ。五時までだったら学校にいるから集まれる時間で良いぞ」 「はーい」 美優は、疑問も持たないで返事をし家路を急いだ。
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