忘れられない人

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『はい』 連れの警官は橋本と夏目と佐々木を掴まえ車に連れていった。 『大丈夫ですか、怪我は…』 『大丈夫です、ありがとうございました』 橋本は警官に近づき頭を下げるとドアを閉めた。 真宏は無言のまま体を起こした。 橋本は真宏に近づき上服を脱ぐと背後から上服を真宏の両肩にかけた。 『最初はあいつらの企みにのった、だけど君があいつらに乱暴されているのを見てたら…あいつが…俺が死なせたあいつが現れそうで怖くなった…真宏君…すまなかった』 沢村は真宏に土下座をした。 『…店長…仕事辞めます…』 真宏は服を床に置き立ち上がると裏口のドアから出ていった。 沢村は顔をあげ立ち上がると長いソファーに座り頭を抱えた。 真宏は引き裂かれた服のまますれ違う人に見られながら道を歩いた。 『憐光の側にはもういられない』 真宏はふらふらしながら歩き前方から歩いてきた女性と男性にぶつかりそのまま倒れた。 『大丈夫ですか?』 『しっかりしてください』 男性と女性は真宏に声をかけながら体に触れた。 『救急車を呼んで』 『わかった』 男性は女性に言われ携帯を開くと救急車を呼んだ。 真宏が倒れた近くのコンビニで仕事をしている憐光は救急車の姿に築いた。 『何かあったのかな』 気になった憐光は店を出て人だかりに近づいた。 そして憐光はタンカで救急車の中に運ばれる真宏を見て驚き駆け寄った。 『真宏!どうしたんだ』 『知り合いですか?』 『はい』 憐光は救急隊員に来いと言われ一緒に救急車に乗り込んだ。 救急車は近くの総合病院に向かうため動き始めた。 ー救急車の中ー 救急隊員は気を失っている真宏に何度も呼び掛けた。 『うう…』 真宏は目を覚ました。 『大丈夫ですか…名前わかりますか…』 『真宏』 憐光は心配そうに真宏を見た。 真宏は憐光に向かって『誰ですか?』と言った。 『え…真宏…』 思いがけない真宏の言葉に憐光は驚いた。 それからしばらくして救急車は総合病院に到着し真宏はタンカで病院の中に運ばれていった。 ー病院、診察室ー 憐光は診察室の前の椅子に座って真宏の診察が終わるのを待っていた。 『…真宏…何があったんだ…』 憐光は頭を抱えた。 それからしばらくして診察室から看護婦が出てきた。 『先生が話があると』 『はい』 憐光は診察室に入っていった。
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