忘れられない人

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ー杉探偵事務所ー 携帯にメールが届くと杉はパソコンで調べ始めた。 2日後、喫茶店で仕事をしていた沢村の携帯に杉から電話がかかってきた。 『もしもし杉か、もうわかったのか』 『今から会えないか』 『今からか…わかった店に来てくれ』 電話を切ると沢村はドアノブに準備中の札をかけた。 それからしばらくして杉が店に現れた。 『悪かったな早めに店終わらせて』 『良いよ…それより…』 沢村と杉は向かい合って椅子に座った。 『斉藤真宏さんだが…事故で亡くした恋人の父親に乱暴されたらしい…父親は酔ってたらしいんだ』 『だから1週間も休ませてくれって言ったのか…誰から聞いたんだ』 『母親に聞いた、母親泣いてたよ真宏君に悪いことしたって…れんに会わせる顔がないって…』 『れん?』 『母親に借りてきた』 杉は腕を組ながら笑顔で写っているれんと真宏の写真を見せた。 沢村は写真を掴み見つめた。 『…この男…』 『知り合いか』 『ちょっとな…それよりありがとな』 『友達だからな…じゃあ俺は帰るよ』 杉は椅子から立ち上がり店を出ていった。 沢村は写真を見ながら『俺が車でひいたあの男が真宏君の…』と言った。 それから時間は流れ夜8時、家にいた真宏は1階の住人3人に食事に誘われ橋本の部屋に行った。 ー橋本の部屋ー 『よく来てくれました、どうぞ』 橋本は真宏を招き入れた。 真宏はすでに来ている佐々木と夏目に頭を下げ座布団に座った。 『……』 『美味しいかどうかわからないけど、食べてください』 『はい…』 真宏は割り箸を掴み食事を始めた。 佐々木は橋本に目で合図をした。 『飲み物は何が良いですかって言ってもお茶とビールしかないんですけど』 『お茶をください』 『わかりました』 橋本はキッチンに行き冷蔵庫からお茶を出すとコップに注ぎその後薬を入れた。 『どうぞ』 橋本はコップを真宏の前に置き隣に座った。 『ありがとうございます』 真宏はコップを掴み飲んだ。 その後、真宏は眠気に襲われ倒れた。 橋本は真宏を抱きかかえ寝室に行くとベットに仰向けでおろした。 『暴れないように両手首を縛れ』 『わかってる』 夏目は真宏の両手を上げさせベットに紐で縛った。 そして夏目は真宏の服とズボンを脱がせ裸にした。 『俺が先な』 橋本はベットに上がり真宏の唇や体にキスをしながら体を重ねた。 薬で眠っていた真宏は目を開け状況に驚き『やめてください』と叫びながらもがいた。
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