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そして真宏はドアを開き廊下を見渡し誰も居ないのを確認すると部屋を出ていき廊下を早歩きで階段に行き下りると裏口に向かった。
真宏はドアを開き外に出ると暗闇の道をあてもなく走った。
『はぁはぁ……』
真宏は息を切らしながら夢中で走ったその時、別れ道の右の方から現れた男性とぶつかり倒れた。
『大丈夫ですか?』
男性は真宏に手を差し出した。
『大丈夫です』
真宏は立ち上がり一瞬だけ男性に顔を向けた。
『君は!真宏さんじゃないか』
『……』
真宏がぶつかった男性は私服の二宮だった。
『逃げ出してきたのか』
『……』
二宮の問いに真宏は黙ったままうつ向いた。
『俺の家に来ないか、何もしないから安心して、君の家がわかれば連れていってあげるんだけど…』
『あの部屋に居たくない、暗い部屋は嫌だ』
真宏は二宮の服を掴み涙を流した。
『俺の部屋は明るいよ、来るかい?』
二宮は服を掴んでいる真宏の手を掴み優しく微笑んだ。
真宏は頷き二宮ににこりと笑った。
『手を』
二宮は手を差し出した真宏はその手を掴み2人は歩き始めた。
それから3分後、家に着いた二宮は鍵を開けドアを開いた。
『どうぞ』
『……』
真宏は靴を脱ぎ上がると二宮を見た。
二宮はドアを閉め靴を脱ぎ上がると真宏をリビングに連れていった。
『お腹空いてないか』
『空いてます』
『焼きそばで良い?』
『はい』
『わかった、出来るまでソファーに座ってテレビでも見てて』
二宮はキッチンに行き焼きそばを作り始めた。
真宏はソファーに座りテーブルの上に置いてあるリモコンを掴みテレビをつけた。
真宏はバラエティー番組を見ながら『ふふ…』と笑った。
そして真宏は落ち着いたのかソファーで横になり眠りについた。
『出来たよ』
皿に盛られた焼きそばを運んできた二宮はソファーで寝ている真宏を見て微笑んだ。
『寝ちゃったのか』
テーブルの上に皿を置くと二宮は寝室に行き掛け布団を持ってくると真宏の体に掛け布団をかけた。
二宮は皿にサランラップをかけ冷蔵庫に入れると浴室に行った。
そしてシャワーを浴び濡れた体をタオルで拭くとバスローブを着て浴室を出た、そして寝室に行きベットに上がるとバスローブ姿のまま眠りについた。
次の日の朝7時、目を覚ました真宏は体を起こしソファーから立ち上がると二宮が寝ている寝室に行った。
そしてドアを開きベットに近づくと真宏はベットに上がり二宮の側で眠りについた。
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