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タツオは秋の風を受けて、震えが止まらなかった。風が冷たいのではない。なにか巨大な陰謀が進駐官養成高校で渦を巻いてる。その尻尾(しっぽ)がようやく姿をあらわしたのだ。
8つの首がある大蛇。それを退治すれば、なにかがわかるのだろうか。タツオは深く朝の澄(す)んだ空気を吸いこむと、ジョージのあとを追った。カザンと対決する夕方までに、S計画の秘密を暴(あば)けるだろうか。静かな闘志をうちに秘めたまま、タツオはいつものグラウンドを足早に歩いていった。
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