1輪目 睦月 椿 (むつき つばき)

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行為を終えて、私たちはベッドの上で抱き合っていた。 頬に伝わる彼の体温にうっとりして、不意に彼の顔を見ると目が合ってしまった。 「どうした?」 「ううん、なんでもない。」 私は恥ずかしくてニヤつきながら目をそらした。 ああ、如月(きさらぎ)部長、あなたはなんてかっこいいの。 仕事もできて思いやりもあって、私のすべてを捧げたくなっちゃう。 そんなことを考えながら私はさらに強く如月部長を抱きしめて、こう聞いた。 「ねぇ、私のこと、好き?」 「なんだよ急に。当たり前だろ?」 はぁぁあ、私、その言葉に溶けてしまいそうです。 胸のドキドキが止まらないよ。 ピンポーン この時、ドアのチャイムが鳴った。 ビクッと体が反応するのを感じて、私は再び彼の目を見た。 「やっべ、嫁が帰ってきたかもしれねぇ!」 明らかに動揺した彼の顔を見て、さっきまでポワンとした心が瞬時に凍り付いてしまった。
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