ギフト

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 その白い封筒が届いた日、私は泣いた。  表書きが、夫の名前だったからだ。  ああ、神様。  なんということでしょう。  こんなことって、本当にあるものなのですか。  泣きながら夫の手を握る私に、娘が寄り添った。  夫は静かに微笑んでいた。私の手を、皺の増えた手で、力強く握り返して言った。 「お前の言ってたとおり、居るのかもなあ、神様」  私は、喉をヒクヒクさせながら、頷くことしか出来なかった。嗚咽しか出ない。顔もあげられない。そんな調子だったが、それでも、つないだ手から、気持ちは伝わっていた。 「お母さん、もう、泣かないで。ね?」  自分も涙目になっている娘が、そっと背中を撫でてくれた。ああ、本当なら私が娘を気遣ってやらねばならないのに。不甲斐ないと思ったが、感情は中々収まってくれなかった。  ああ、神様。  本当に、本当に。  目をぎゅっと閉じて、祈った。
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