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頭が吹っ飛ばされるかと思う程の衝撃に僕は目を覚ました。
伏せていた体を起こし、辺りを見渡した。いつもと変わらない顔ぶれ。
しかし今の彼らの表情には怖れと緊張が見える。
何が起こったのか。一瞬理解出来なかったが僕の後ろからただならぬ気配がしてようやく自分が置かれている状況に気が付いた。
背もたれのパイプを握り後ろに半身を向ける。
途端手のひらと背中が冷えるのが分かった。寄りにもよって何で僕はこの時間に…と思ったもののもう遅い。
「おはよう。昼寝は気持ちよかったか?」
「…おはようございます。ええもうぐっすりと」
それだけ言うと僕はまるでギギギと油を塗ってない機械のようにゆっくりと声を発した人物の顔を見上げた。相当お怒りである。
これは死刑宣告か何かだろうか。
しかしクラスの人たちはまるで僕は元々存在していなかったように振る舞った。こら、そこの奴星を飛ばすんじゃない。
「放課後生徒指導に来るように」
「…はい」
終わった…。この先生の授業で眠るということはこの先どうなるのか分かっていたはずなのになぜ防げなかったのか。
五時間目に話を聞くだけの授業を組む時間割がおかしいか、昼の弁当に何か盛られていたに違いない。
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