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待ち合わせ場所に着くと夕闇は、まだ来ていなかった。
…十分前か。
良かった。
間に合った。
待ち合わせ場所は、いつものレストランの前。
此処で一緒に食事して喋って帰る。
毎週一回だけだ。
今の俺はこの日が楽しみなんだ。
夕闇の話は勉強になって
つまらない日常に刺激をくれる。
俺は、知識が欲しいんだ。
自分の知らない事を知る、それは
とても楽しい。
新鮮でワクワクする。
!
「夕闇!!」
俺は夕闇を見つけ名を呼んだ。
夕闇も俺に気付き
笑った。
夕闇「いつも早いな。
待ったか?」
「ううん。待ってない。行こう?」
夕闇「あぁ。」
夕闇とレストランに入った。
いつもの席に座りいつも通りに話をした。
全ていつも通りだった。
「また、告白されたんだよね。
後輩に。」
俺がこの話をするまでは。
!
夕闇の表情が曇り出した。
「夕闇?」
夕闇「!ん?どうした?」
?
いつもの顔に戻る夕闇。
…気のせいかな。
「…夕闇、もしかして
具合でも悪いの?
顔色、良くないよ?」
夕闇「ハハッ。そんなことはない。」
コツン
俺は夕闇の額に自分の額を付けた。
「本当だ。
熱は、ないみたい。」
離れると夕闇の表情が曇っていた。
?
気に障ること、したかな?
夕闇「龍牙は、俺以外にも
こんなことするのか?」
声がいつもより低い。
「しないよ。」
気持ち悪いし。
あれ?
なんで
夕闇には平気なんだ?
夕闇「そうか。
今日はもう、遅い。
家まで送ろう。」
「大丈夫だよ。
この時間帯なら。
いつも、この時間帯だし。」
俺は帰るとわかって
席をたった。
夕闇「待て。」
「っ…ゆ、夕闇?」
乱暴に強く手首を掴まれた。
夕闇「家まで、送ろう。」
「?…なん、で?」
夕闇「もっと龍牙と話したいんだ。」
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