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縦横斜め、一斉に歩き出し雑踏に揉まれながらも真ん中で立ち止まる。
そうして見上げた夜空に周囲の雑音から切り離された自分だけの時間を感じる。
ほんの数秒、立ち尽くしているだけなのに、遠い夜空の自分がいる場所にだけ月の光が注がれているんじゃないか?・・・とさえ錯覚してしまう。
実際、月なんて殆ど見えないし、立ち尽くしても人の波に呑まれて良いことなんて殆どないけど。
心の中のモヤモヤも、胃の中身も吐き捨てて交差点の真ん中で立ち止まった。
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