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そう銀杏が渋々了解すると、風子を縛る縄を解いた。
「あ、ありがとうございます!」
「良いか?主様が非ッ常に寛大なる心の広い方と覚えとけよ?」
「銀杏もその辺でヤめてやれよ。さて、本当の理由を聞こうか?」
「は、はい。実は…」
風子の話しは、簡潔かつ端的に整理して聞くとだ…。
彼女が住処とする山が、土地の開発の為に切り崩される事となった。
その為、そこに元々住んでいた妖怪達は、そこを仕方なく離れる事となった。
皆がそれぞれの引っ越し先を決めて行ったのは良かったが、肝心な自分が溢れてしまい、人間界で言うホームレスになってしまったのだ。
そこで、銀杏が結婚したと言う話しを耳にした彼女は、上手い具合に居候させてもらえないかを相談したかったそうだ。
だが、銀杏の旦那…つまり人間である僕の素性を知らないから、それを調べるために、僕を一日中監視していたということだ。
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