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水を得た魚のように襲い掛かる和服美人が鏡に写る僕の身体に黒い腕を伸ばして拘束すると、風子は咄嗟に僕を窓辺から突き飛ばした。
「主様!」
「ゲホッゲホッ!」
咳き込む僕に駆け寄る銀杏に、風子は団扇を構えて「先に謝っておきますね!」と言って窓ガラスを叩き割った。
「コラ風子!ウチのガラスを…」
「だから先に謝って…!?」
その瞬間、窓ガラス以外の鏡になるガラスから、黒い腕が飛び出してくる。
「どうなってるんだ!?」
「えぇい!まさか鏡になりうる物を利用するか!」
黒い腕が僕に向って襲ってくると、風子は団扇を剣の様に縦に持って切断すると、僕と銀杏の前に立ち塞がる。
「銀杏!ここはアタシに任せて逃げなさい!」
「何を言っておる!」
「勘違いしないでよ?コレは貸しで、明日のご飯に炒飯と味噌汁が条件だからね!」
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