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「警察は……いいよ。警察に相談したって動いてくれるかわからないし」
「それはそうだけど……。でもストーカー被害にあってからじゃ遅いんだよ?相談するだけでもした方がいいよ」
ただ見ていただけでこの言われ様。ストーカー扱いされるほどのことはやっていないつもりだが……。こう見えてもヒーローだし。
そもそも話しかける勇気すらないのにそれ以上のことができるわけもないだろう。
「そうだね……。考えとく」
「とにかく困ったことがあったら何でも言いなさいよ。力になるから」
「ありがとう」
うららたんの悄然とした表情が俺の心に深く突き刺さる。俺、ここまで彼女を苦しめていたのか……。もう辞めよう。
「言ったそばからガン見ってすごいなお前。ある意味尊敬するよ」
「ふぇ?そ、そそそそんな見てにゃいだろう?」
「お前、焦りすぎだって」
のりおが呆れた表情で言った。たしかに、俺彼女のこと見すぎだな……。まじめにこれストーカーじゃん。
好きな女の子をあそこまで苦しめるなんてヒーロー失格だな、ホントに。せっかくヒーローになったってのに、夢と希望を与えるどころか恐怖と絶望を与えているって俺ヴィランじゃん……。
「まあ、とにかく。お前もほどほどにしとけよ」
「いや、だから俺はストーカーじゃねえよ!」
「はいはい。そいじゃな」
のりおは、にべもなく手を振ると教室を出て行った。俺もそろそろ行くか……。
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