第2章

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「あっちぃなー。今日の気温スゲーらしいぞ。なあ、やっぱ食堂行かね?あっちは涼しいぞ?」 いや、俺はここで充分だから。ばあちゃん家に居た時だってエアコンはあったけど、使うのはもっぱら扇風機だった。 それに、そんなに暑いなら。 「…………………………離れたらいい」 そんな、背中にべったり張り付いてたら暑いに決まってる。 「うわ、お前そんな事言うのかよ。少しでもお前に触れたい俺の気持ち、まだわかんねえ?」 理人さんは梅雨明けして初めて一緒に木に登ってから、毎回一緒に上がって来るようになった。 コツを掴んだ今では、一人で上がって来れるようになっている。だから、拒否出来ない。 別に拒否したいわけじゃないけど。俺は安心出来るから………座椅子理人さん。 だけど、こんなに暑い暑い言うくらいなら、離れた方が良いと思う。 「…………………………だって暑いって」 「ちげーだろ。暑くても、お前は離したくないの。わかんねーかなぁ」 ごめん…………正直よく分からない。
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