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「……お願いっ……離しっ……ぁあっ!」
俺の頭を引き剥がそうとしてか、雪乃ちゃんが俺の髪を掴んで引っ張る。
ちょっと痛いが負けじと強く吸い上げると、雪乃ちゃんは呆気なく二度目の精を俺の口の中に吐き出した。
「……ぁっ……」
ゴクリと飲み込むと喉の奥に苦味が残る。
でも雪乃ちゃんのモノだと思えば嫌じゃない。
「……ごめんなさいっ……僕っ……」
はぁはぁと息を乱しながらも、雪乃ちゃんがポロポロと涙を溢す。
「俺の方こそごめん。嫌だったよね?」
身体を乗り出して雪乃ちゃんの頬に触れてその涙を拭うと、雪乃ちゃんは目を伏せて「……違う……」と小さな声で答えた。
「……嫌とかじゃ……なくて。僕っ……その……」
「あ、口の中に出したのが嫌だった? 俺は別に平気だけど……ごめんな」
前髪を掻き分けながら雪乃ちゃんの頭を撫でると、雪乃ちゃんは涙で濡れた瞳で俺の顔をじっと見つめる。
「……望月先輩、僕の事嫌いになりました……?」
「は? 何で?」
「……だって、僕っ……」
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