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今日も午前中は倉本先生の数学の補習があった。
昼には終わり、玄関で上履きを履き替えて校舎を出ると。
「望月ー」
緑の物体……いや、マリモが上からポトリと俺の頭の上に落ちてきた。
もう慣れたね。
これくらいじゃ驚かなくなったし。
しかもこのマリモ、どうやら他の人には見えないらしい。
「何だよ」
頭の上に乗っかったマリモを掴んで下ろすと、マリモは何やら葉っぱで作られた小さな包みを持っている。
何かこれ、トト〇で見たことある。
中身はドングリか?
「望月ー、これ雪ちゃんにあげてネー」
「雪乃ちゃんに?」
俺が指先でその葉っぱの包みを受け取ると、マリモは小さな口で笑い。
「お願いネー」
俺の手の中から這い出し、ピョンピョン跳ねるように地面に飛び降りて消えてしまった。
雪乃ちゃんに渡すのはいいけど……次にいつ会えるか解んないんだぞ?
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