②響君と雪乃ちゃんとマリモの贈り物

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「そうだ、雪乃ちゃん。お昼もう食べた?」 「……お昼……もうそんな時間ですか」 買い物に夢中になっていたのか、雪乃ちゃんの時間の感覚が鈍っていたらしい。 「俺、まだなんだ。どっかで一緒に食べない?」 俺の誘いに、雪乃ちゃんがはにかみながら頷く。 「雪乃ちゃん、何が食べたい? 何が好き?」 俺は未だに雪乃ちゃんの食の好みをハッキリ知らない。 「……大体、何でも食べます」 いつもこんな感じで答えられるから。 「ん~……暑いからサッパリした物の方がいいかな?」 ラーメン屋なら冷やし中華があるかな。 ハンバーガー屋だとサッパリしたメニューはデザート系しか無いだろうし。 パスタだったら冷製パスタがあるか。 キョロキョロと周りの店舗を見回しながらどうしようかと考えていると、雪乃ちゃんがポツリと「……素麺」と呟いた。 「素麺? 食べたいの?」 「……いえ、あの……何となくそう思っただけで……すいません」 「謝る事なんかないのに」 .
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