②響君と雪乃ちゃんとマリモの贈り物

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雪乃ちゃんから意見を出してくれる事は滅多に無い。 多分、俺に遠慮してるんだろうな。 俺は、雪乃ちゃんがしてほしい事ややりたい事をもっと知りたいのに。 「素麺って……どこの店で食べられるんだろ?」 「……あ、あの、いいんです。望月先輩の好きな物で……」 あ、そういや夏の始めにウチの母親が素麺を箱買いしてたな。 『夏は素麺があれば生きていける』とか意味解んない事言って。 それに、素麺くらいなら俺でも作れる。 「えっと、家に来る? 家に素麺いっぱいあるし。ここからそんなに遠くないよ」 「……望月先輩の……家ですか?」 「あ、イヤ?」 いきなり誘っても迷惑だったかと思ったのに、雪乃ちゃんは無言でブンブンと首を横に振る。 「……嫌じゃない……です。でも、僕がお邪魔して迷惑じゃ……」 「そんな事無いって! 大歓迎!」 少し食い気味でそう答えると、雪乃ちゃんが安心したように微笑んだ。 .
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