第1章

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その後 青年は タイチと名のりました。 少女は彼を タイちゃんと呼び。 2人は一緒に暮らしはじめました。 タイちゃんはいつも笑顔でサチに優しくしてくれました。 彼の作るりょうりは美味しく。 きような手先でサチにブレスレットを作ってもくれました。 幸せなまいにち。 ですが、サチは外では暗いひょうじょうをしていました。 タイちゃん以外のにんげんは、少女をばとうするからです。 「このあいだ、サチに話しかけた子、ゆくえい不明になったんだって」 「アイツに近付いたらあぶないよ ころされる」 少女にかかわったにんげんは不幸になりました。 それはなぜなのか。 サチにはわかりません。 学校ではみんな、少女を ヤクビョウガミと呼んでいました。 「でも そのとおりかもしれない」 ちち はは サチの3人が乗った車は横転し、崖からおちました。 それなのにサチだけがたすかりました。 はじめにサチを「ヒトゴロシ」といった叔母も、奇病におかされて死にました。 きんじょに住む若いふうふは、お金がぬすまれたときにサチをうたがい、そのまま無理心中しました。 飼っていたねこも、何者かの手によってざんさつされました。 このれんさは止まることもなく続いています。 サチはいつか、タイちゃんも自分のせいで死んでしまうのではないのかと、恐怖をかんじていました。 そんなあわれな少女がタイちゃんと暮らしはじめてから5年の月日がながれました。 あいかわらず少女のまわりでは奇妙なことがおきていました。
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