第1章

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少女の目からは赤い涙がながれおちました。 とてもきれいな赤色でした。 その少女のはいごから1つの影がちかずいてきて。 サチの耳に口を寄せながらいいました。 「 じゃあ ころしてあげる 」 ふりかえったサチの瞳にうつったのは、真っ赤な瞳をしたタイちゃんでした。 彼の手にはおおきな鎌がにぎられています。 「おまえがみずから死を願う日をまっていた ようやくこのくだらない世界に終止符をうてる」 そう。 彼は死神だったのです。 5年間ずっと、ずっと、サチの命をうばうためににんげんの姿をしていたのです。 サチはタイちゃんを見つめ。 とても幸せそうにわらいました。 「タイちゃんがころしてくれるなら、うれしい ありがとう」 死神はつめたい瞳で少女をみおろして。 おおきな鎌をサチの首におとしました。
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