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「陛下、お願いがございます。こちらは、フヒトとシホのお母様でいらっしゃいます」
陛下は複雑な顔をした
「後日、宮殿でゆっくりとお話を伺いたいのです。いけませんでしょうか?ここや外では聞かれたくない話なのです」
「ああ、良いよ。シグレ」
「御意」
時雨がなにやら紙に書いていく
「明日でもいいので、これをお持ちになって王宮へ。陛下と王妃様がお待ちです」
不安にかられる母
「あの、フヒトとシホは!」
「大丈夫です、お母様。雷神と龍神様が護っておいでです。明日、お待ちしています」
そのまま女性は下がっていった
「陛下、いいのですか?宮殿で話す事を簡単に許可をしていましたが」
「ユウコさん、そもそも、私が戦争など続けた事で招いた結果だ。何も言えないよ」
ダージリンを飲む国王
「ふむ、ここのスコーンも中々だな」
「でしょでしょ!?美味しいですよね!」
「ヒロミ、あとで弁明を聞かせて貰おうか?」
「は、はいぃ」
一通り食べ終わると
「帰るか。馬車で帰るぞ?」
「えー。折角の気晴らしと女子トークとお買い物~」
「気晴らしだったのか。良い心がけだな。この状態でトークも買い物もできるのか?」
「はーい」
ヒロミは残念といった感じで指示にしたがった
「私といたしましては、民の声を聞く為にも、色々な所に行きたいのですが」
「それは、視察の手配をしてからにしてくれ。心臓に悪い」
「視察にしますと、本当の声が聞けません」
「はぁ、言っている事は分かるんだが・・・危険だ」
「ご検討をお願いします」
「検討したって、どうせ行くのだろう?」
王はニヤリとして
「程ほどに頼むよ」
紅茶を口にした
「陛下!!愛してます!!」
「ブフッ。ゴホッ。ゴホッ」
突然の言葉に王は紅茶を噴いた
外に出て、花束をこれでもかというぐらいに子ども達から貰い、馬車に乗って王宮を目指した
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