第2章 ~JALの休日~

6/6
前へ
/55ページ
次へ
「陛下、お願いがございます。こちらは、フヒトとシホのお母様でいらっしゃいます」 陛下は複雑な顔をした 「後日、宮殿でゆっくりとお話を伺いたいのです。いけませんでしょうか?ここや外では聞かれたくない話なのです」 「ああ、良いよ。シグレ」 「御意」 時雨がなにやら紙に書いていく 「明日でもいいので、これをお持ちになって王宮へ。陛下と王妃様がお待ちです」 不安にかられる母 「あの、フヒトとシホは!」 「大丈夫です、お母様。雷神と龍神様が護っておいでです。明日、お待ちしています」 そのまま女性は下がっていった 「陛下、いいのですか?宮殿で話す事を簡単に許可をしていましたが」 「ユウコさん、そもそも、私が戦争など続けた事で招いた結果だ。何も言えないよ」 ダージリンを飲む国王 「ふむ、ここのスコーンも中々だな」 「でしょでしょ!?美味しいですよね!」 「ヒロミ、あとで弁明を聞かせて貰おうか?」 「は、はいぃ」 一通り食べ終わると 「帰るか。馬車で帰るぞ?」 「えー。折角の気晴らしと女子トークとお買い物~」 「気晴らしだったのか。良い心がけだな。この状態でトークも買い物もできるのか?」 「はーい」 ヒロミは残念といった感じで指示にしたがった 「私といたしましては、民の声を聞く為にも、色々な所に行きたいのですが」 「それは、視察の手配をしてからにしてくれ。心臓に悪い」 「視察にしますと、本当の声が聞けません」 「はぁ、言っている事は分かるんだが・・・危険だ」 「ご検討をお願いします」 「検討したって、どうせ行くのだろう?」 王はニヤリとして 「程ほどに頼むよ」 紅茶を口にした 「陛下!!愛してます!!」 「ブフッ。ゴホッ。ゴホッ」 突然の言葉に王は紅茶を噴いた 外に出て、花束をこれでもかというぐらいに子ども達から貰い、馬車に乗って王宮を目指した
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加